ウイルス 全身 お散歩 お正月 花屋" />
SSブログ

花のある風景 [萌文]

IMG_0161.jpg

お正月、今年は皆さまもお家でゴロゴロという方が多いのではないでしょうか。
さみぃさんも今年は家でゴロゴロ…しすぎて体調悪いです。
やっぱり動いてないとおちつかなーい!
とりあえず家の周りをお散歩して発散してました。
明日からは逆にのんびりしたーい!って愚痴ってそうですが^^;

休みはあっという間。
また今年もがんばって働きたいと思います。

では、お年賀代わりのミニミニ文を向こう側へおいておきますね。
お花屋さんシリーズのお正月。
二人はどんなふうに過ごしているんでしょうね。

では、また。
花のある風景

 

「ありがとうございましたー!」

1月3日。
例年より1日早い仕事始め。
世の中を騒がすウイルスの所為で、どこか陰りのある日々が続いている。
そんな中少しでも笑顔になってもらえるようにと、1日早く店を開いた。
花は心を癒してくれる。

「オレが出来ることなんて、大したことは無いけども」

水色の目を細めて笑う少年にも見える店主に、銀髪の男は苦笑した。
この子はどこまでも謙虚で、自分がどれだけ周りの人間を幸せにしているか知らない。
小さな町の花屋。
ここで花を買った多くの人が、若き店主の笑顔に癒される。
嬉しい時の花。
悲しい時の花。
心を穏やかに、癒されたい時の花。
どの花にも店主の愛が溢れている。
だからこの店には常連客が多い。
皆、店主に幸せを貰いにやってくるのだ。

「さてと、先生。片付けすっからもうちょっと待ってて」

今日の営業は突発的なものだったので、いつもより早く店じまいをする。

「手伝うよ。その方が早くお前を独り占めできる」
「!……うっす」

ぶっきらぼうな返事とは裏腹に、頬を染める青年の顔は嬉しそうだ。

いつもよりのんびりと片付けをしながら、銀髪の男は頬を緩めた。

この花屋の店主を知り合ってから、心の中が花で溢れている。
モノクロのような世界だった男の人生が、青年に出会ってから極彩色に彩られた。
彼の笑顔を目にする度に、満開の花が全身を包み込んでくれる。

「バラ色の人生」
「何だってばよ?」

部屋に花を飾らなくても、男の心の中はいつも花色だ。

「花のある風景はいいもんだなぁ」

年上の男がしみじみと呟く。

「だろ?」

年下の店主が自慢げに笑う。

愛しい花が傍にある幸せ。

「今年も良い年になりそうだ」
「だってばよ!」


fin

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。